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TRPGエッセイ
 日々是RPG

17.ダイスの神様〜確率無視の奇蹟〜
  

 今回は、TRPGを続けていると誰もが出会うだろう「ダイスの神様」について。



 ダイス―サイコロは、ゲームにランダム性をもたせるために導入された重要なアイテムである。ほとんど全てのTRPGプレイヤーはこれに翻弄され、一喜一憂し、気合ではどうにもならないと知っていても、ここぞという場面ではついダイスを握る手に力を込める。



 しかし、リーブルアルビートルのプレイでは、度々ダイスに宿った神様の意思を感じてしまう瞬間がある。

 面白いことに、操るキャラクターによって、ダイス目の平均値が微妙に違うのだ。

 判定に成功しやすいキャラ、よくクリティカルの出るキャラ、あるいは何かに憑かれたようにファンブルばかり出してしまうキャラ……。

 同じプレイヤーが操っていても、キャラクターによってその傾向は違う。だが、それすらも凌駕する「魔性の磁場」とも呼ぶべきものが、TRPGのプレイには存在するのである。



 例えば、「シナリオの進行上、成功しても失敗しても問題はないが、ストーリー展開を考えると失敗した方がおいしい」場面。



 ……まず、リーブルアルビートルのプレイ傾向を踏まえた上でお読みいただかねばなるまい。

 リーブルのリプレイは暗い。それは文章になった時ばかりではなく、実際のプレイもかなりディープでダークなのだ。リプレイを発行するとき、文章として恥ずかしくない程度にセリフの言い回しや語調は変えるけれども、それぞれのPCから発せられたセリフ自体の意味には変更を加えていない。



 だから、上記のような事例は度々発生する。そんな時、我々のダイスは決まって、ファンブルかその一歩手前という大変微妙な数値を出してくれるのである。

 ……決して自分達で狙っているのではない。ダイス目の操作なんてしてないし、そんなに手先が器用な人間がリーブルにいるはずがない。大体、ダイス目を操作してしまったら、不確定要素がなくなってしまうではないか。それではゲームとして面白くない。



 だが、それでも「確率無視の奇蹟」としか呼びようのないその事象は発生する。

 それはまさに、魔性の磁場なのだ。



 しかし、それはあくまでリーブル内の一般論の話。

 例えばリーブル一ファンブル率の高い七支弼は、やはりどんなキャラでも(ほとんどの場合)ダイス目が悪い。その反面、GMになった時には異様にダイス目が良く、クリティカルを連発。殺してはいけないところでPCを殺しまくる恐ろしい男である。

 三星くん3しゃいは80の魔力に取り憑かれやすい。その一方で、成功確率が30%を下回ると急に成功し始める、という利点を持ってはいるが、平均的なダイス目をもつ神塚翁と比べると、どうもその欠点が目に付くところだ。



 TRPGプレイヤーとしては、やはりそのあたりを払拭したいものである。そうなると、自然にダイスを握る手に力が籠もる。気合はダイス目に宿る、のかどうか知らないが、思わず声を挙げつつ、奇妙な投法にチャレンジしてみたりもする。



 今度、すべてのロールを気軽に振ってみることにしようか。そうすれば、本当に気合がダイス目に宿っているかどうか、分かるかも知れない。

 と、こんなことを言いつつ、実はダイスを振る時に一番気合を入れてるのは、私自身だったりするのだ。



 だって「確率無視の奇蹟」は、気合の上にしかやって来ない……ような気がするから。


 

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